C型肝炎・C型肝硬変の治療

C型肝炎・C型肝硬変に対する
抗ウイルス療法の意義

肝線維化が進展した患者さんおよび高齢C型肝炎患者さんは、日本肝臓学会の診療ガイドにおいて、抗ウイルス治療の良い適応とされています(表1)1)

表1:C型肝炎の抗ウイルス治療の対象1)

肝線維化が進展した患者さんでも、直接作用型抗ウイルス剤(DAA)による治療でSVRを達成した患者さんでは、達成しなかった患者さんと比較して生存率が上昇し(図1)2)、肝細胞がんの発症率が低下しました(図2)2)

図1:FIB-4※>3.25の患者を対象としたDAAによる治療のSVR12※達成および未達成での全生存率2)
図2:FIB-4※>3.25の患者を対象としたDAAによる治療のSVR12※達成および未達成での肝細胞癌未発症生存率2)

また、非代償性肝硬変患者さんであっても、DAA投与後に肝障害の程度を示すスコアが改善したという報告があります(図3)3)

図3:DAAを投与した非代償性肝硬変患者の予後3)

1) 日本肝臓学会:慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2019, 文光堂, 2019
2) Backus LI, et al. Hepatology 69(2): 487-497, 2019
3) El-Sherif O, et al. Gastroenterology 154(8): 2111-2121, 2018

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埼玉医科大学 持田 智 先生

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